活動地域と支援規模
南インド訪問2010 Part 2
2010年2月8日から18日まで、スタッフほか3名で南インドを訪れました。訪問記をご紹介します。
経済発展の裏側にあるインド 1 スタッフ 浅田 美知子
チェンナイの街。4斜線道路に洪水のように自転車、オートリキシャ、スクーター、オートバイ、国産乗用車、高級外車、バス、トラックが流れている、いやひしめき合っている・・と言った方が当たっているかも知れない。郊外にはIT関係の会社の新しいビルが立ち並ぶ。その従業員のための駐車場が広がる。次々に新しいショッピングモールがオープンする。一見、「やっぱりインドの経済発展は凄い」と感じる。
チェンナイのスラム街
しかし、高速道路の橋げたの下には、焦点の定まらないうつろな目をして赤ちゃんを抱いた少女のようなお母さんがぼんやりと座っている。工事現場には労働者のスラムがある。路地裏には、父親に連れられた幼児が何がしのお金を得るために、カラスの羽の付いた衣装を着て父親の太鼓の音に合わせて踊っている。海岸には相変わらずスラムが延々と続いている。 会う人毎にこのような質問を投げかけてみた。
「今、日本では毎日のように発展していくインド経済のこと、株価の上昇のこと、また日本の自動車生産が現地で開始されたことなどニュースに上らない日はないほどですが、貧しい人たちの生活も少しずつ改善されて来ていますか?」
スラムの子どもたち
その質問に、だれからも一様な返事が返ってきた。
「とんでもない!!!!今のインドの経済はたった約60の財閥が動かしています。お金持ち、中間層も含めて25%の人たちによって、経済が動かされているのです。残りの75%はいまだに貧しいままです。反対にインフレ、特に食料品のインフレがひどく、インド人の主食である米や豆類の値上がりがはげしく、約2.5倍になっています。その影響は貧しい人たちに大きいです。特に教育を受けていない人たちには就職の機会はほとんどありません。工場での単純作業でも、技術発展が進んでいるので、最低12年生(高校)を卒業していないとどこも雇ってくれません。彼らの生活は益々ひどくなってきています。それに、仮に雇ってもらえても労働組合がないか力が弱いかで、安い賃金といつ解雇されるか分からない不安な状態におかれています。都会ですらこのような状態です。近郊の農村でも、今まで畑であった所が土地の値上がりで宅地になり、農民は小作の仕事も奪われています。光が強ければ、陰も濃くなります。インドは経済の発展が底辺の人たちの底上げにつながらない構造になっています。そこが大きな問題だと思います。」
フィッシュマーケット

